帰三宝偈
『玄義分』に云わく、
先ず大衆を勧む、願を発して三宝に帰し、
道俗時衆等、 おのおの無上心を発せども、
生死甚だ厭いがたく、 仏法また欣いがたし。
共に金剛の志を発して 横に四流を超断し、
弥陀界に願入して、 帰依し合掌し礼したてまつれ。
世尊、我、一心に、 尽十方
法性真如海・ 報化等の諸仏・
一一の菩薩の身、 眷属等の無量なる・
荘厳および変化・ 十地・三賢海・
時劫の満ちたまえると満ちたまわざると、 智行の円なると円ならざると、
正使の尽きぬると尽きざると、 習気亡ぜると亡ぜざると、
功用と無功用と、 証智と証智せざると、
妙覚および等覚、 正しく金剛心を受け、
相応一念の後の 果徳涅槃者に、帰命したてまつる。
我等ことごとく、 三仏・菩提尊に帰命したてまつる。
無碍の神通力、 冥に加して、願わくは摂受したまえ。
我等ことごとく、 三乗等の賢聖の、
仏の大悲心を学して、 長時に退することなき者に帰命したてまつる。
請い願わくは、遥かに加備したまえ。 念念に諸仏を見たてまつらん。
我等愚痴の身、 曠劫よりこのかた流転せり。
今、釈迦仏の、 末法の遺跡、
弥陀の本誓願、 極楽の要門に逢えり。
定散等しく回向して、 速やかに無生の身を証せん。
我、菩薩蔵・ 頓教・一乗海に依りて、
偈を説きて三宝に帰したてまつる。 仏身と相応す。
十方恒沙の仏、六通をもって我を照知したまえ。
今、二尊の教えに乗じて、 広く浄土の門を開く。
願わくは、この功徳をもって、 平等に一切に施して、
同じく菩提心を発して、 安楽国に往生せん。